聖樹のパン 原作者ブログ

ヤングガンガンで連載されている漫画「聖樹のパン」(原作:山花典之 作画:たかはし慶行)を皆さんにご紹介するブログです

湯だね食パン

「聖樹のパン」に出てくるパンは自分で作れる範囲であるならば出来るだけ作るようにしているのですが、
 
そうしていると、時々自分の中でブームになるパンがあります。
 
 
第2巻 食パン対決篇 で描いた「湯種食パン」は一時マイブームでしょっちゅう作っていました。
 

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森本まどかさんの本「北海道小麦でパンを焼こう」
 
に掲載されているレシピで作ったのですが
 
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これが美味しく、家族の評判も良かったのでしばらく作り続けていました。
 
 
「湯だね」といえばPASCOの「超熟」が湯種製法で有名なのですが、
 

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そもそも「湯だね」って何かといいますと
 
こういうことなので ↓
 

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これがどうしてそれが美味しいのかというと

熱湯で糊になった澱粉が日本人の好む弾力に富んだ
 
もっちりした食感を生むということ。
 

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これをきっかけに当分の間

我が家で食べる食パンは僕が作ることになりました。
 

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これが(赤いボウル)湯種ね
 

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でも今はもう作っていません。

 

最近感じているのは自分で作る食パンは ”引き” が弱いってこと。

 

引きってなにかって・・・・。

 

 

話が長くなるので今日はここまで。

 

要はプロにはかなわないってことです。(笑)

 

 

湯種パン 気になる方は「聖樹のパン」第2巻を ぜひ☆

 

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トースターでバゲットを焼く

「トースターでバゲットを焼く」
 
こんな漫画的でキャッチーなテーマがあるだろうか。
 
 
我が家のコンベクションオーブンでバゲットを焼いて
 
その、散々な結果に落ち込んでいたある日
 

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FBでパン教室アルーチの岡本智美さんが
 
「バゲットはトースターで焼いたほうがコンベクションよりも意外と上手くゆく」
 
なんて記事をUPしていたものだから、
 
一瞬で食いついちゃいました。
 
 
どうしてコンベクションオーブンよりもトースターの方がよりよくバゲットが焼けるのか?

その理論は「聖樹のパン」第3巻にばっちり書いてあるからぜひ読んでくださいね。
 

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バゲットは中力粉で作るので生地の扱いが難しい。
 

中力粉は捏ねるとベタベタ手にまとわりついてひどいのなんの
 
もう初心者はパニックになる。
 
 
この頃の僕は今よりも更にパン生地の扱いに慣れていなくて、
 
しかもバゲット生地しかもトースターで焼くなんて...。
 

先生がやるとこうなって
 

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僕がやるとこうなる。(笑)
 

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火事まで起こる始末。
 

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でもとにかく焼けたからいいのだ。
 

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先生はさすがです。

 

一方聖樹君の条件はもっと悪くて、
 

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バゲットを焼くに適したデッキオーブンが無いばかりか、
 
 
カギになるタルトストーンも無い。
 

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猛吹雪の北海道の山奥でバゲットを焼くことが出来たのでしょうか?
 
 
 
聖樹のパン(3) (ヤングガンガンコミックス)   山花典之 https://www.amazon.co.jp/dp/4757553544/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_6F92DbHWEV1Q5 @amazonJPさんから
 

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小樽朝里川温泉スキー場はホワイトバレースキー場という名前だった

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聖樹が働いているペンション雪の森は朝里川温泉スキー場のすぐ麓。


ここ、昔はホワイトバレースキー場という名前だったんです。


「そのほうが馴染みがある」

 

という人は

僕のような小樽を出て久しい結構な年配の人たちでしょう。

 


今は朝里川温泉スキー場ですっかり定着しているようです。

 

スキーにさほど自信のない

僕のような初級~中級の者たちが好んで滑っていたのがホワイトバレースキー場(現・朝里川温泉スキー場)で

 

上級者は天狗山スキー場へ行く。

 


当時僕はそう認識していたのですが、今はどうなんだろう?

 

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小樽商大生と女子高生の恋なんて。 


80年代の「リボン」のようでしょ?(笑)

 

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冬の小樽は恋が似合うんです。

 

 

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雪とゲレンデと恋と美味しいラーメン。


さぁもうじき冬です。


北海道へ、小樽へおでかけあそばせ!

 

 

 

コミック第3巻に収録

 

聖樹のパン(3) (ヤングガンガンコミックス)   山花典之 https://www.amazon.co.jp/dp/4757553544/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_6F92DbHWEV1Q5 @amazonJPさんから

 

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パンの国際コンクール

#聖樹のパン紹介 09

 

 

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モンディアルデュパンというパンの世界大会があります。

 

フランスで行われるパンの国際コンクールです。


若手のシェフたちがしのぎを競う。

 

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漫画新人賞を獲ったことがあるけれど、

 

僕はコンクールとか本当に苦手

 

「ムリムリムリ!」な人で、

 

このような戦場に勇んで出て行く人たちを感心して見ているのです。

 

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マイペースが信条の聖樹君はあまり興味を持っていないようですが

 

竹蔵君は興味があるようです。

 

「コンクールなんて」呟くなかれ

 

出場する理由とメリットがちゃんとあるのです。

 

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取材はしたけどまだちゃんと描いてない。


宿題が山積みなのでした。

 

 

聖樹のパン(7) (ヤングガンガンコミックス)   山花 典之 https://www.amazon.co.jp/dp/4757560273/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_MDu2DbWHWB3AA @amazonJPさんから

 

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十勝での出会い

#聖樹のパン紹介 08

 

帯広を訪ねた時に、小さな農家を夫婦で営むご夫妻に出会いました。

 

従妹が牧師をやっていて、彼女が引き合わせてくれたのです。

 

ご夫妻はクリスチャンでした。

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入口に小さな十字架が飾ってありました。

 

部屋の一つには手作りの人形たちがぎっしり。

 

マリオネットを操るお二人はクリスマスやイベントの時には地域の会館で

 

人形劇を子供たちに披露するのだそうです。

 

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ご馳走になった奥様手作りのパンはきっと聖樹君でも表現できない優しい味。

 

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中の白小豆はお二人の畑から獲れたもの。

どうりで。

 

この あんぱん にはどんな名店のパン屋さんでも適わないでしょう。

 

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この小豆を食べる聖樹君のリアクションのセリフは

 

奥様に考えていただいたものです。

 

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子育てを終えて、小さくつつましく暮らすお二人の生活は、うらやましさえ感じました。

 

 

この素敵なご夫妻との出会いも、聖樹のパンがくれた出会いです。

 

 

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小樽パイ

#聖樹のパン パンファイル #04
 
小樽パイ
 
第1巻第11話に収録
 
 
勝手に「小樽パイ」名付けたこのパイは
 
ブドウ農園を営む父親を助けようと小学生の女の子が
 
ブドウを使ったパンを聖樹に依頼するお話。

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結局上手くゆかなくて失敗してしまうのですが、

それを聖樹が上手にアレンジして商品化まで持ってゆくお話です。
 

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旭川の坂井シェフにご指南いただきながら、実際にチャレンジしました。

本当は綺麗なパイを作る気満々で取り掛かったのですが、

見事に惨敗。
 

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その失敗作の中に貝のように口を開いたパイがあって、

それをそのまま漫画に落とし込みました。
 

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現実に出来上がったパイは艶めかしく、
 
微妙な感じだったのですが

たかはし慶行君が上手く美味しそうな夢のあるパイに仕上げてくれました。(笑)
 

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作画 たかはし慶行

 

これは ↓ 当時 実際に僕が作った様子をテキストにして

 

たかはし慶行君に送った資料です。

 

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聖樹のパン(1) (ヤングガンガンコミックス)  

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小樽と硝子

#聖樹のパンと小樽 10
 
小樽と硝子
 
小樽に最初に硝子工場が出来たのが明治24年。

当初は薬ビン、菓子などのパッケージ、金魚鉢など家庭雑器が主でした。

やがて漁業が盛んになり、
 
漁業用のガラスの浮球作りの需要が伸びるのですが、

昭和になってニシンの不漁、
 
漁業の衰退に伴い硝子産業も衰退。
 

元々小樽に数ある産業の一つでしかなかった硝子が、
 
小樽のシンボルになったのは北一硝子があってこそ。
 

1970年初頭経営を引き継いだ現社長の浅原健蔵さんは当初石油ランプを作って販売していました。

その頃、小樽運河の保存運動があって徐々に小樽の知名度が上がり、
 
北海道の観光ブームもあいまって、
 
”カニ族”という自転車で日本を回る若者たちが小樽に来るようになりました。
 

彼らが小樽土産に買っていったのが石油のランプ。
 
それを見た健蔵さんは「カニ族のためにランプをもっとコンパクトにして、カラフルにしたら喜ばれるんじゃないか」と考えました。
 
これが、当たるんです。
 
それから北一硝子の快進撃が始まりました。
 

コップ、お皿、アクセサリー北一硝子の商品は観光客の人気アイテムに。
 
当時、倉本聰先生の「ガラスの知恵の輪」というドラマが大竹しのぶとショーケンが主演で放映されいましたね。

小樽ブーム到来です。
 
 
今では小樽といえば硝子。
 
硝子は小樽のシンボル。
 
 
やがて「聖樹のパン」の登場により小樽のシンボルは運河と硝子とパンになりました。ってならないかな。(笑)
 
 
乞うご期待。
 
 
 
情報提供: 小樽博物館
 

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